え~~、今日も映画の話なのですが、実はこの文章、ほぼ終わりまで書いていたのにうっかり全部消してしまい、 最初から書き直してます>< とほほ>< 気をとりなおしてまずは、コチラから^^: 「東ベルりンから来た女」 ベルリンの壁がまだあった時代の東ドイツ。 西側へ移住申請をしたことで田舎の病院に左遷されてしまったバルバラ。 わたしにとっては「たったそれだけの」理由で、ほぼ24時間秘密警察に監視される生活が始まります。 抜き打ちで家中を捜索され、体中を調べられる。 そこまでして守りたい彼らのイデオロギーとは、いったいなんなのでしょう? バルバラには西ベルリンに住んでいる恋人がいて、彼の手筈で東ドイツから脱出することになっているのですが・・・ もし自分がバルバラだったら、どーーーーするんだろ、あの状況で。 あそこまで強くなれるのかな~~。。。 ドイツの北部が舞台になっていて、季節は夏なのですが全編を通して寒さを感じる映像になっています。 バルバラの周りにいる「体制側」の人間の無機質さとあいまって、冷たい夏を感じるのでした。 ** 「EU Film Days 2013」 イタリア文化会館でやっていたヨーロッパの映画のイベント。 この中から2本を見ました。 「アマリア Amália, O Filme 」 「ファドの女王」と呼ばれていたアマリア・ロドリゲスの人生を綴った映画。 映画の中の歌のシーンは全てアマリアの歌声が使われているそうです。 アマリアの歌声、素晴らしすぎなのですっ。 もちろんポルトガル語の歌なので、歌詞はまったくわからない。 わからないんですが、ずどーーんと心のド真ん中に刺さってくるのです、アマリアの魂が。 子供のころからアマリアの心の中に棲んでいた「孤独」。 忘れているつもりでもふとした拍子に現れてくるのです、まるで死神のように、何度も何度も。 でも映画の最後ではこの孤独が昇華され、晴れ晴れとした明日がやってくるラストになっていたのもよかったのでした。 この映画を見て以来、アマリアの曲をネットで検索しては聞き、アマリアの本があると聞けばそれを買って読み、 すっかり生活の一部になってしまいました、アマリアが。 もっともっとアマリアのことが知りたいし、実際に生のステージでアマリアの歌声を聴いてみたかった。。。 来日したこともあったみたいですね。 そして、好きが高じて自分でもファドを歌いたくなってしまった^^ ポルトガル語、勉強してみようかな~~~(アラビア語の二の舞にならないようにしないと・・^^;) 映画の中でアマリアのロマンスのお相手として出てくるRicardo Espírito Santo。 このRicardo Espírito Santo役の俳優さんがハンサムさんでね~~~。 一目ぼれ*^^* できればもう1度見てみたい・・・とネットを検索してみたら、なんと某動画サイトでこの映画がアップされているのを発見。 もちろん日本語字幕はないのだけど、映像が見られるだけでもラッキー! なんて喜んでいたら、次見ようとしたときには削除されてました。。 ががーーん。 日本でも大々的に公開しないかしらね~。 ** 「やがて来たる者へ L'uomo che verrà」 イベントの最終日、早く仕事が終わったので観に行った映画。 タイトル以外になんの予備知識もなく見始めたのですが・・・ 途中で見るのやめて出てきてしまおうかと思ってしまった・・・ 第二次世界大戦中のイタリア北部の村で起こったドイツ軍による虐殺がテーマになっている映画でした。 主人公は弟の死のショックで口がきけなくなってしまった8歳の女の子、マルティーナ。 仕事熱心な父、新しい命を宿した母、厳格な祖母、寝たきりになってしまっている祖父、 青春まっただ中にいる叔母(といってもおそらく20歳くらい)、 口がきけなくなってしまったマルティーナをからかう同級生の男の子たち、 一見普通の生活が淡々と過ぎていきます。 ですが、マルティーナの住む村ではドイツ軍に刃向うパルチザンを匿ったりしていて、 まったくの平和があるわけではありません。 映画の最初のほうでは、内心ドイツ軍を快く思っていないまでも、表面上は協力体制を見せる村人。 ドイツ軍兵士がパンを求めれば与え、それに対してきちんとお金を払う兵士。 ですが、村人の家畜を奪ったり、狩りで仕留めた獲物にも税金を課したり、 村人たちの生活はどんどん貧しくなる一方になります。 そしてパルチザンのゲリラ活動。。。 とうとうドイツ軍はパルチザン掃討作戦というこで、村人全員を集めて、女も子供も老人も誰もかれも関係なく虐殺していくのでした・・・ このあたりでかなり混乱。 まず、イタリアとドイツって同盟結んでるんじゃなかったの? なんで同盟軍のドイツ軍に対してのパルチザン? ドイツ軍がなんでイタリア人を殺すわけ? そして次のシーンでさらに混乱。 マルティーナの叔母は急所がはずれ、かろうじて助かります。 銃を向けたドイツ軍将校は、彼女にはとどめを刺さず、助けることにします。 理由は「自分の妻に似ている」から。 彼女を介抱するその同じ手で、母親から引き離されて泣き叫ぶ子供に躊躇なく銃を放つドイツ軍兵士。 もーーー、わけわからん。 この時点で見るのやめようと思ってしまった。 でもここまで来たら、最後まで見届けないとな。。。 心の中で「アホかっ、お前らアホかっ!」と毒づきながら、なんとか最後まで見届けました。 マルティーナは、その虐殺の前の日に生まれた弟をなんとか助け、二人で隣村の教会へ逃げ込みます。 家族親戚全員殺されてしまって、残ったのは二人だけ。 今までしゃべれなかったマルティーナが、最後に弟に向けて子守唄を歌いだすシーンで映画は終わります。 しゃべれるようになったから希望があるとか、そんなんじゃない。 しゃべれるようにならないと、明日の自分の命の保証はないのよね。 そして大事な弟の命を守るためにも、しゃべれるようにならなくてはならない。 なんともずしっとくるテーマの映画なのでした。 映画の中ではドイツ軍兵士の会話は字幕がつきません。 それは、主人公のマルティーナと同じ気持ちに観客がなるようにしているとか。 何が話されているのかさっぱりわからないまま、でも結末は十分わかりすぎるほどわかりながら殺されていく村人たち。 もうね~、やるせなかったです。 で、帰る道すがら、携帯の電池がなくなるまでその当時のイタリア北部の情勢について調べてみました。 いやいや、まったく今まで知らなかった事実がわんさか出てきて、混乱に拍車がかかりました。 そうまでしてドイツ軍(というかファシスト政権?)が守りたかったものっていったいなんだったのでしょう・・・? アマリアの映画を見た後はスキップしそうな勢いで歩いた道を、どよ~~~んとした気持ちが歩いたのでした。 ** なんだか最後は暗~~~~い感じになってしまいましたが^^;、この半年間に見た映画のお話でした。
by chieko6868
| 2013-07-17 00:12
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